感染と消毒 2026 Vol.33 No.1 p.15-20
解説
効果的な感染制御活動のためのリーダーシップを考える
髙岡 明日香
感染制御の現場は構造的に,非常に難易度の高いリーダーシップを必要とする.直属の部下でない多職種の多くの医療職を自発的に動かすことが前提であり,平時のみならずコロナ禍のような有事においても平時同様のパフォーマンスを維持することが期待される.ゆえに感染制御のリーダーには,いわゆる「組織マネジメント力」といった技術を超えた,根源的な人間の理解を背景にしたリーダーシップが必要だと考える.本稿は,「人はなぜ動かされるのか」という問いから紐解き,組織に渦巻く力学(パワー)を理解し,掌ったうえで,役職でなく全人格で率いる新たなリーダーシップ論について概説する.