感染と消毒 2026 Vol.33 No.1 p.40-44
医療の現場から
在宅・訪問看護の視点で捉える感染対策のポイント
篠原 久恵
在宅医療では,病院と異なり限られた資源・多様な生活環境の中で感染対策を実践する必要がある.手指衛生の遵守率低下,PPE 使用の不統一,安全装置のない針の使用,滅菌の質保証不足など,構造的課題が山積している.本稿では,病院医療における感染管理に 15 年間従事した後,訪問看護ステーションを開設した筆者の経験をもとに,在宅医療特有の環境制約を踏まえた現実的な感染対策のあり方を提言する.個人の努力だけでなく,多職種・関係機関との協働による制度的改善が急務である.