洗浄・消毒・滅菌 Q&A

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内視鏡内腔のATP測定以外の日常的な洗浄評価方法はどのようにしたら良いですか?(Y.F.)

ATPは簡便で短時間で分かりやすい方法として推奨されています。データが即座に検出されるため評価しやすく、再洗浄などに直ちに取り組むことができる利点があります。

ATP以外の評価の方法は、タンパク質、炭水化物、ヘモグロビン、エンドトキシン、ナトリウムイオン、バイオバーデンなどの検出法があるといわれていますが、一般的ではありません。スコープメーカーはタンパク質の残留値で評価をすることが多いです。BCA法(ビシンコニン酸法)が用いられています。「医療現場における滅菌保証のガイドライン」でも、清浄度評価を残留タンパクで判定し、6.4μg/mm3としています。

ご質問の日常的とは、簡便な方法を意味するのであれば、残留タンパクで評価する方法は、ATPに比べると時間を要しますので、日常的な方法ではありません。研究もしくは実験的、教育的におこなわれるべき方法です。

実験的には、内腔のブラッシング時の採取液と最終ブラッシングのブラシ先端部を切り取り試験管内で抽出した液、最終的に滅菌水でのフラッシング液のタンパク量を測定します。ATPに比較すると手間がかかります。

日本内視鏡技師会では、多施設検討で洗浄後のスコープ内腔のATPと培養検査(キッコーマン社の培養フイルムを使用します)を行い、内視鏡技師会として清浄度の指標値を提示する予定があるようです。内視鏡技師会で内視鏡技師の所属する施設あてにアンケートを行った結果では定期的に清浄度評価(ATP)、培養検査を実施している施設は多くはありません。

培養検査は取り組めないでいるが、簡単に評価できる清浄度検査を取り入れている施設があることがわかりました。


大久保 憲(医療法人幸寿会平岩病院 院長・東京医療保健大学 名誉教授)
2023年07月
感染と消毒ホームページ事務局(幸書房内)
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